デジタル大辞泉 「恵比須」の意味・読み・例文・類語 えびす【恵比須/夷/戎/恵比寿/蛭子】 《「夷えびす」と同語源》古くは豊漁の神。のち七福神の一人として、生業を守り、福をもたらす神。狩衣かりぎぬ・指貫さしぬき・風折烏帽子かざおりえぼしをつけ、右手に釣りざおを持ち、左わきに鯛たいをかかえている。[補説]歴史的仮名遣いは「えびす」で、「恵(ゑ)」の字は仮名遣いを無視した当て字。 えべす【恵▽比須】 「えびす」の音変化。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「恵比須」の意味・読み・例文・類語 えびす【恵ヱ比須・恵ヱ比寿・夷・戎・蛭子】 ( 「夷」と同語源だが、「恵比須」とあてる慣用が多く、そのかなづかいは「ゑびす」とする場合もある )[ 1 ] 七福神の一つ。蛭子神(ひるこのかみ)とも、事代主命(ことしろぬしのみこと)ともいわれる。風折り烏帽子に狩衣(かりぎぬ)、指貫(さしぬき)を着け、釣りざおで鯛を釣りあげている姿をしている。商家の福の神として祭られることが多い。夷三郎(えびすさぶろう)。えびすがみ。えびすさま。[初出の実例]「世(よ)をすくふ夷(えびす)の神のちかひには洩(も)らさじものを数(かず)ならぬ身も〈安心〉」(出典:承安二年広田社歌合(1172))[ 2 ] 〘 名詞 〙① 異郷から訪れて漁をもたらす神。漂着する神。漁民の信仰で、魚群を追う鯨、鮫(さめ)の類や、漁期はじめに船主などが海から拾ってくる石、また、水死人などをいう。[初出の実例]「はるかなるおきにもいしの有物をゑびすのごぜのこしかけのいし」(出典:虎明本狂言・石神(室町末‐近世初))② 家の福を増す神。台所を守る神。農村の信仰。③ 操り人形。[初出の実例]「Yebisuuo(エビスヲ) マワス〈訳〉あやつり人形を舞わせる」(出典:日葡辞書(1603‐04))④ 「えびすこう(恵比須講)」の略。[初出の実例]「一両弐歩の鯛(たい)を調(ととのへ)てゑびすの祝(しふ)義をわたしけるに」(出典:浮世草子・日本永代蔵(1688)六)⑤ 「えびすせん(恵比須銭)」の略。[初出の実例]「日本に絵銭と云て、大黒・戎・駒引・念仏・題目・福寿、其外種々の物あり」(出典:地方凡例録(1794)一一)⑥ 「えびすばこ(恵比須箱)」の略。[初出の実例]「ある時は夷箱(エビス)にも成たばこ入」(出典:雑俳・桜狩(1743))⑦ ( 裏面にえびす神が描かれていたところから ) 明治一〇~一一年(一八七七‐七八)に発行された国立銀行交換紙幣。額面は、一円と五円があった。⑧ 狂言面の一つ。「夷大黒」や「夷毘沙門(えびすびしゃもん)」に用いる。恵比須[ 二 ]⑧〈東京国立博物館蔵〉 えべす【恵ヱ比須】 ( 「えびす(恵比須)」の変化した語 )[ 1 ] =えびす(恵比須)[ 一 ]〔かた言(1650)〕[ 2 ] 〘 名詞 〙 ( 大阪今宮のえびす神は耳が聞こえないという俗説から ) 耳の聞こえない人の異称。〔新撰大阪詞大全(1841)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「恵比須」の解説 恵比須 えびす 七福神の一神。商売繁盛(はんじょう)や豊漁・豊作をもたらす福徳の神。烏帽子(えぼし)をかぶり,釣り竿をもち,鯛をかかえた姿であらわされる。兵庫県の西宮神社では,蛭児(ひるこ)または事代主命(ことしろぬしのみこと)と習合して信仰される。恵比寿,夷,戎,蛭子ともかく。 出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「恵比須」の解説 えびす【恵比須】 宮崎の芋焼酎。販売元創業以来の銘柄。製造は「寿海酒造」が行う。原料はさつま芋、米麹。アルコール度数20%、25%、35%。販売元の「近藤醸造」は明治24年(1891)創業。所在地は日南市大堂津。 出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報