普及版 字通 「奐」の読み・字形・画数・意味
奐
9画
[字訓] おおきい・さかん
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
(免)+廾(きよう)。は分するときの象。廾は左右の手。生まれる子をとりあげる意。生まれるとき一種の勢いを以て出るので、そのさまを渙然という。羊の子が生まれるのを(たつ)といい、達の意があるのと同じ。〔説文〕三上に「取奐なり。一に曰く、大なり」とし、字を夐(けい)の省声とするが、夐とは声義の関係がなく、取奐という語も意味が知られない。・(えん)は分に関する字。卜辞の「加」は「嘉」、男子の出産を卜する辞である。
[訓義]
1. いきおいのあるさま、さかん、大きい。
2. 煥と通じ、あきらかなさま、立派。
3. 渙と通じ、とびちるさま、さかんなさま。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕奐 サケブ
[声系]
〔説文〕に奐を夐の省声とし、・渙・換・喚・煥を奐声、(ぜん)を夐の省声とする。奐声の字はおおむね奐の声義を承ける。は〔説文〕三下に「柔なり」とあって、髀間の柔皮をいう。奐の示す場所に近いところである。
[熟語]
奐衍▶・奐焉▶・奐奐▶・奐若▶・奐然▶・奐爛▶
[下接語]
懿奐・伴奐・美奐・輪奐
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報