女性自衛官(読み)じょせいじえいかん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「女性自衛官」の意味・わかりやすい解説

女性自衛官
じょせいじえいかん

旧呼称は婦人自衛官。防衛庁(現防衛省)では、2001年(平成13)に防衛庁男女共同参画推進本部を設置し、女性自衛官をはじめとする女性職員の採用・登用の拡大を積極的に図っている。また、2007年度には東京三宿駐屯地、2009年度には熊本駐屯地にそれぞれ託児施設が開設されるなど、職業生活と家庭生活の両立支援、女性職員の配置状況などを配慮した施設の整備や艦船などの設備整備も推進されている。現在、女性自衛官の配置制限の見直しも継続的に検討されており、2008年9月には、陸上自衛隊で初めて戦闘職種(野戦特科)に女性中隊長が誕生した。また、海上自衛隊でも同月、護衛艦掃海母艦および回転翼哨戒機(しょうかいき)への配置制限が解除されている。なお、引き続き配置が制限されるのは、陸上自衛隊では普通科中隊、戦車中隊、偵察隊、施設科中隊、対戦車ヘリ隊飛行班、化学防護隊など、海上自衛隊では輸送艇、潜水艇ミサイル艇、掃海艦・艇、特別警備隊、航空自衛隊では戦闘機および偵察機である。2009年3月31日時点で、女性自衛官の数は、幹部1703名(男女総現員の4.1%)、准尉13名(同0.0%)、曹5670名(同4.1%)、士3781名(同8.4%)である。

[村井友秀]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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