如何にぞや(読み)イカニゾヤ

デジタル大辞泉 「如何にぞや」の意味・読み・例文・類語

いかに‐ぞや【如何にぞや】

[連語]《「ぞ」「や」は係助詞
状態・理由についての疑問を表す。どうであろうか。どうしてだろうか。
「―。宮は夜や更かし給ひし」〈・蛍〉
非難・不満の意を表す。さて、どうだろうか、感心できない。
「―見ゆる詞のなさ、歌ごとに由あるさま、不可思議なりき」〈後鳥羽院御口伝

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精選版 日本国語大辞典 「如何にぞや」の意味・読み・例文・類語

いかに【如何に】 ぞや

  1. 疑ったり質問したりする意を表わす。どうだろうか。なぜか。どういうわけか。
    1. [初出の実例]「ただここもとにおぼえながら、いひ出でられぬはいかにぞやなどいふを聞きて」(出典:枕草子(10C終)一四三)
  2. 非難、不満の意を表わす。どうかと思われる。あまり感心できない。
    1. [初出の実例]「御手は、なほここらの人の中にすぐれたりかしとうち見給ひつつ、いかにぞやもある世かな」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)
  3. 疑わしく意味不明なさまを表わす。ぼんやり。
    1. [初出の実例]「この二くさのふみのうへにも、猶いかにぞや覚ゆる事のあるを」(出典:琴後集(1810)一一)

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