後鳥羽院御口伝(読み)ゴトバインゴクデン

デジタル大辞泉の解説

ごとばいんごくでん〔ゴとばヰンゴクデン〕【後鳥羽院御口伝】

鎌倉前期の歌論書。1巻。後鳥羽天皇著。嘉禄(1225~1227)ごろ成立か。初心者のための心得や一般的知識を述べ、源経信以下当代歌人を批評したもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

後鳥羽院御口伝
ごとばいんおんくでん

歌論書。「ごとばいんごくでん」とも。「後鳥羽院御消息」「遠島(えんとう)御消息」「遠島御抄」とも称され、承久(じょうきゅう)の乱(1221)を境に、院の隠岐(おき)遷御後の作とする説と、遷御前とする説とに分かれる。初心の人のための7か条と、源経信(つねのぶ)以下当代歌人に至る15名(女流2名)の歌人評よりなるが、なかでも釈阿(しゃくあ)、西行(さいぎょう)に対する称詞が注目される。また定家(ていか)評は量的にも多く、そのうえ非難の辞が多く、院と藤原定家との関係、2人の和歌観の相違を知るうえでも重要である。また女流の2名が式子(しょくし)内親王と丹後(たんご)であることも注目される。[後藤重郎]
『久松潜一他校注『日本古典文学大系65 歌論集・能楽論集』(1961・岩波書店)』

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