後鳥羽院御口伝(読み)ゴトバインゴクデン

  • ごとばいんおんくでん
  • ごとばいんごくでん ゴとばヰンゴクデン
  • ごとばいんごくでん〔ゴとばヰンゴクデン〕

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

歌論書。「ごとばいんごくでん」とも。「後鳥羽院御消息」「遠島(えんとう)御消息」「遠島御抄」とも称され、承久(じょうきゅう)の乱(1221)を境に、院の隠岐(おき)遷御後の作とする説と、遷御前とする説とに分かれる。初心の人のための7か条と、源経信(つねのぶ)以下当代歌人に至る15名(女流2名)の歌人評よりなるが、なかでも釈阿(しゃくあ)、西行(さいぎょう)に対する称詞が注目される。また定家(ていか)評は量的にも多く、そのうえ非難の辞が多く、院と藤原定家との関係、2人の和歌観の相違を知るうえでも重要である。また女流の2名が式子(しょくし)内親王と丹後(たんご)であることも注目される。[後藤重郎]
『久松潜一他校注『日本古典文学大系65 歌論集・能楽論集』(1961・岩波書店)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

鎌倉初期の歌論書。一巻。後鳥羽天皇著。建暦二~嘉祿三年(一二一二‐二七)頃成立。初心者のための作歌の一般的知識や心得を七か条にわたって述べ、次いで源経信以下、源俊頼、藤原清輔、藤原定家ら平安末期以来の主要歌人一五人余を批評したもの。幽玄美を重んじ、藤原俊成、西行を高く評価した。

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