妙勝寺跡(読み)みようしようじあと

日本歴史地名大系 「妙勝寺跡」の解説

妙勝寺跡
みようしようじあと

[現在地名]水俣市陣内一丁目

近世初頭に陳内じんない村の水俣城跡西側に建てられた寺。「国誌」に「慶長十六年辛亥六月廿四日、国主加藤清正侯他界ノ時、当所城代中村将監正師遺廟ヲ築キ、当寺ヲ草創シ浄蔵院日善ヲ開祖トス、其後住持間断、無檀故ニ元禄ノ比ヨリ寺家頽落ス、里俗法華寺トモ称ス」とある。また「加藤清正侯 移墓霊牌高サ四尺八寸、牌銘曰、浄池院殿日乗神祇 右ニ前肥州太守侍従清正 左ニ慶長十六年辛亥年林鐘下旬、横ニ法林山妙勝寺浄蔵院日善、当城代中村将監正師建立トアリ、元禄ノ比ヨリ寺家頽落霊屋モ衰敗シテ、霊牌雨露ノ為ニ侵サルヽ故、宝永ノ比此霊牌ヲ真宗西念寺ノ堂ニ預ケ置リ、寺地二畝十七歩森トナリテ諸木繁茂シ大松八本アリ、霊屋ノ痕ニ台石礎等于今残レリ、里俗ハ御霊屋森ト云テ尊崇ス」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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