姫野保(読み)ひめのほ

日本歴史地名大系 「姫野保」の解説

姫野保
ひめのほ

高岡市姫野を遺称地とする。「花営三代記」応安五年(一三七二)一一月二二日条に一五歳の将軍足利義満の御判始の記事があり、まずその祝賀を兼ねて、山城石清水いわしみず八幡宮に「越中国姫野一族跡」を寄進したとあり、その寄進状が石清水文書に残る。姫野氏は闕所地処分にあっていたことが知られる。その直前に越中では反幕府行動を続けてきた桃井直常党が壊滅しているから、国衙領姫野保に拠る姫野一族は、挙げて桃井党だったため、幕府により追討され滅んだといえよう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android