普及版 字通 「孱」の読み・字形・画数・意味


12画

[字音] セン
[字訓] よわい・つつしむ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(せん)。〔説文〕十四下に「(せま)きなり。~(せん)の、尸(し)の下に在るに從ふ」という。〔伝〕に尸を屋の象とし、〔句読〕に一大人と三小児の象とする。孱弱の意があり、獣の子が、その親のもとにあつまっておそれている形とみてよい。〔大戴礼、曾子立事〕に「君子く學びて、孱(つつし)みて之れを守る」とあり、と同義に用いる。尸は家の象ではないから、「し」は本訓とはしがたい。

[訓義]
1. よわい、おとる、小さい。
2. つつしむ、おそれる、うめく。
3. せまい、せまる。

[古辞書の訓]
名義抄〕孱 アラハニ・アキラカニ・ミル・ヒトシカラズ・ウチカヘス 〔字鏡集〕孱 アキラカ・アラハニ・ミル・アツマル・ウチカヘンス・ツラヌ・ヒトシカラズ・ヲロカナリ

[声系]
〔説文〕に・潺の字は未収は聚まる。孱を人に施した字である。潺は水流の潺湲たるをいう。小波の集まるさまをいう字であろう。

[熟語]
孱顔孱肌孱愚孱瑣孱質・孱弱孱蹙孱孱孱懦・孱鈍孱微孱夫孱昧孱庸・孱孱陋
[下接語]
虚孱・愚孱・体孱・病孱孱・老孱

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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