日本大百科全書(ニッポニカ) 「宇佐八幡宮託宣集」の意味・わかりやすい解説 宇佐八幡宮託宣集うさはちまんぐうたくせんしゅう 宇佐神宮、八幡神の古記録、託宣などを集成したもの。宇佐神宮の社僧神吽(じうん)が1313年(正和2)に選修した。「我名護国霊験威力神通大自在王菩薩(わがなはごこくれいけんいりきじんつうだいじざいおうぼさつ)」という八幡神の神号16字を1巻ずつにあてて16巻とする。その内容には宇佐神宮、八幡神の創祀(そうし)に関する貴重な史料もあり、鎌倉時代の九州における神社信仰の一面を知ることもできる。従来は写本のみであったが、1966年(昭和41)に宇佐神宮所蔵の写本16巻が刊行された。[二宮正彦] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例