宇佐八幡宮託宣集(読み)うさはちまんぐうたくせんしゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「宇佐八幡宮託宣集」の意味・わかりやすい解説

宇佐八幡宮託宣集
うさはちまんぐうたくせんしゅう

宇佐神宮八幡神古記録託宣などを集成したもの。宇佐神宮の社僧神吽(じうん)が1313年(正和2)に選修した。「我名護国霊験威力神通大自在王菩薩(わがなはごこくれいけんいりきじんつうだいじざいおうぼさつ)」という八幡神の神号16字を1巻ずつにあてて16巻とする。その内容には宇佐神宮、八幡神の創祀(そうし)に関する貴重な史料もあり、鎌倉時代九州における神社信仰の一面を知ることもできる。従来写本のみであったが、1966年(昭和41)に宇佐神宮所蔵の写本16巻が刊行された。

[二宮正彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android