宇宙往還機(読み)うちゅうおうかんき(その他表記)flyback plane

知恵蔵 「宇宙往還機」の解説

宇宙往還機

地上から発進し、軌道上で仕事をした後、地上に帰還するタイプの宇宙機。1981年に初飛行をした米国スペースシャトルは初めての宇宙往還機だが、ブッシュ大統領はスペースシャトルの2010年の引退を表明している。かつてソ連は「ブラン」という宇宙往還機を開発、テストしたが、実用には至らなかった。ソユーズのように、使いきりロケットで打ち上げられ、帰還だけを自力で行うタイプも宇宙往還機とする場合もある。現在米国は次世代の宇宙往還機としてCEVの開発計画を進めており、ロシアも3人乗りのソユーズに続く6人乗りのクリッパーという往還機の計画がある。単段式や2段式の宇宙往還機の実現を目指して、世界中がしのぎを削っている。日本では、垂直離着陸の実験機RVTの基礎開発が行われている。

(的川泰宣 宇宙航空研究開発機構宇宙教育センター長 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む