宝殊寺(読み)ほうじゆじ

日本歴史地名大系 「宝殊寺」の解説

宝殊寺
ほうじゆじ

[現在地名]豊中市熊野町三丁目

浄土宗、山号熊野代山、本尊聖観音。寺伝によると、花山法皇が営んだ仏閣で、長徳年中(九九五―九九九)仏眼の開基という。もと天台宗であったが江戸時代に現宗派に転じ、正徳二年(一七一二)円達が再興した。八坂やさか神社の別当寺で、「摂津名所図会」に「熊野田村にあり。浄土宗鎮守牛頭天王。当村の生土神とす。本尊正観音 行基菩薩の作。花山法皇の御塔 仏眼上人塔 倶に境内にあり。石浮図の古墳なり。むかし花山院仏眼上人を導として、観音の霊場三十三所を順礼したまひ、その後仏眼上人に詔して、畿内に熊野山を移さしめ給ふ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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