客分(読み)キャクブン

デジタル大辞泉 「客分」の意味・読み・例文・類語

きゃく‐ぶん【客分】

客として扱うこと。また、その扱いを受ける人。「客分としての待遇

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「客分」の意味・読み・例文・類語

きゃく‐ぶん【客分】

  1. 〘 名詞 〙
  2. まったくの家臣雇い人などでもなく、家族でもない人を、客の身分として扱うこと。また、その扱いの人。
    1. [初出の実例]「うはべ斗を客ぶんにてとどめ申せし謀(はか)りこと」(出典浄瑠璃吉野忠信(1697頃)二)
    2. 「今こそ恁(かう)して聟の家の客分(キャクブン)になって何不足無く暮してゐるのも」(出典:二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉下)
  3. 内祝言だけはしたものの、年が若かったり、年回りが悪かったりという理由で、表むきは客としておく嫁。客。
    1. [初出の実例]「客分といはるる女立のまま」(出典:雑俳・柳多留‐初(1765))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android