家族盟約(読み)かぞくめいやく(英語表記)Family Compact

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「家族盟約」の意味・わかりやすい解説

家族盟約
かぞくめいやく
Family Compact

19世紀前半のアッパーカナダ政界,特に行政評議会を牛耳っていた一群の人々。 1799~1805年アッパーカナダの副総督をつとめた P.ハンターの時代にその萌芽が生じたとされるが,スコットランド系の商人を中心とした保守派で,財力に恵まれその結果教育を受けた人々が副総督を中心に派閥を形成し,植民地要職を世襲的に握っていった。彼らに対抗する改革派は 19世紀初頭から存在したが,20年代以降特に強力になり,アッパーカナダの寡頭政を倒そうとする 37年の W.マッケンジー反乱に結実する。「家族盟約」の語は,28年アッパーカナダ改革派の一人の私信のなかにみられるのが最初である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android