富田真雄(読み)トミタ マサオ

20世紀日本人名事典 「富田真雄」の解説

富田 真雄
トミタ マサオ

昭和期の薬学者 京都大学名誉教授;京都薬科大学名誉教授。



生年
明治36(1903)年8月15日

没年
平成1(1989)年9月25日

出生地
東京

学歴〔年〕
東京帝大医学部薬学科〔大正15年〕卒

学位〔年〕
薬学博士〔昭和7年〕

主な受賞名〔年〕
日本学士院賞〔昭和35年〕,勲二等瑞宝章〔昭和48年〕

経歴
昭和7年帝国女子医専講師、14年京都帝大医学部講師、15年教授、35年薬学部長。42年退官し、京都薬科大学学長を務めた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「富田真雄」の意味・わかりやすい解説

富田真雄
とみたまさお
(1903―1989)

薬学者。東京都出身。東京帝国大学薬学科卒業。薬学博士。乙卯(いつう)研究所主任研究員を経て、1940年(昭和15)京都帝国大学教授となり、有機薬化学講座を創設。塩基性天然有機化合物研究を進め、1957年(昭和32)「各種塩基の研究」で日本薬学会賞を受賞。ビスコクラウリン型塩基の全合成を完成、欧米に先んじて必須(ひっす)の開裂反応を開発した。1960年「植物塩基の構造研究」により日本学士院賞を受賞。京大初代薬学部長、京大微量元素分析総合施設を創始。日本学術会議会員、京大名誉教授、日本薬学会会頭、京都薬科大学学長、その他要職を歴任した。

[根本曽代子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「富田真雄」の解説

富田真雄 とみた-まさお

1903-1989 昭和時代の薬学者。
明治36年8月15日生まれ。昭和15年京都帝大教授となり,有機薬化学講座を創設。のち初代薬学部長。退官後京都薬大学長。日本薬学会会頭をつとめた。植物塩基の化学構造に関する研究で,35年学士院賞。平成元年9月25日死去。86歳。東京出身。東京帝大卒。著作に「製薬化学」。

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