化学構造(読み)カガクコウゾウ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

化学構造
かがくこうぞう
chemical structure

物質の組成原子を結合の状態を含めて示すこと。たとえば、エタノール(エチルアルコール)もジメチルエーテルもC2H6Oの組成をもつが、化学構造が異なる。物質の性質の相異は化学構造の違いによって説明される。
 アルコールにはヒドロキシ基‐OHがあるが、エーテルにはないので、前者は水に溶ける。ジメチルエーテルのC‐O‐Cは直線ではないので、()のように書くことがある。化学構造がわかるように示した化学式を構造式という。化学構造を決定するためには、今日では広く物理的な測定手段が用いられる。
 たとえば、赤外線吸収スペクトルを用いると、アルコールとエーテルはただちに区別ができる。[下沢 隆]

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精選版 日本国語大辞典の解説

かがく‐こうぞう クヮガクコウザウ【化学構造】

〘名〙 分子を構成している原子の空間的配置。

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世界大百科事典内の化学構造の言及

【異性】より

…原子説がしだいに浸透し,F.A.ケクレとクーパーA.S.Couper(1831‐92)の炭素の原子価説(1858)が発表され,炭素の原子量に関する不一致が解決される見通しが立ち(1860,カールスルーエの国際化学会議),ゲイ・リュサックの予言はしだいにはっきりした形で認識されるようになった。61年A.M.ブトレロフは,一つの化合物には一つの化学構造が,その化学構造には一つの原子配列が対応すると述べ,はじめて〈化学構造〉という語を定義した。この考えの正しさは,考えられる異性体のすべての合成の成功によって確認された。…

※「化学構造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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