最新 地学事典 「対置海岸線」の解説
たいちかいがんせん
対置海岸線
contraposed shoreline
硬い基盤岩上に薄く堆積岩が覆っている海岸では,海食によって軟弱な堆積岩が失われ,埋積地形が洗い出され,多少出入のある海岸線がつくられる。H.C.Clapp(1913)はこのような海岸線を対置海岸と呼んだ。河谷における積載河流の地形変化に類似する。欧米では古期岩石上に氷河性堆積物が覆う例が多く,カナダのビクトリア付近,英国のウェールズ北西海岸などが挙げられる。日本では,銚子の犬吠埼・伊良湖岬などが代表的。この種の海岸は差別侵食によって変化するから,海岸線の一般法則である平滑化と逆に,stageが進むにしたがって複雑になる点に特徴がある。
執筆者:豊島 吉則
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

