射竦める(読み)イスクメル

デジタル大辞泉 「射竦める」の意味・読み・例文・類語

い‐すく・める【射×竦める】

[動マ下一][文]いすく・む[マ下二]
相手を見据えてこわがらせ、身が縮むようにする。「鋭い眼光で―・められる」
矢を射て敵を萎縮させ、身動きできないようにする。
「ただ遠矢に―・めければ」〈太平記・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「射竦める」の意味・読み・例文・類語

い‐すく・める【射竦】

  1. 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]いすく・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. 矢を盛んに射て敵を恐れ縮みあがらせる。
    1. [初出の実例]「是を見て、敢へて近付く者一人もなし。只遠矢に射すくめければ」(出典:太平記(14C後)五)
  3. 相手を威圧的な視線、目つきで恐れさせる。
    1. [初出の実例]「怨に輝いた男の其の目に会ふと、射竦(イスク)められるやうに直ぐ又俯いて了ふ」(出典青春(1905‐06)〈小栗風葉〉夏)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android