朝日日本歴史人物事典 「尊恵」の解説
尊恵
鎌倉時代の法華寺の尼。字は寂円房。大炊御門冬忠と大納言典侍近子の娘。正元1(1259)年に母を,文永5(1268)年に父をなくして孤児となり,叡尊の弟子として出家,法華寺一室に住む。正応3(1290)年,異父妹に当たる後深草院二条が法華寺を訪れた際,共に生死無常の道理を話し合ったことが『とはずがたり』にみえる。<参考文献>細川涼一『中世の律宗寺院と民衆』
(細川涼一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報