小出温泉(読み)こいでおんせん

日本歴史地名大系 「小出温泉」の解説

小出温泉
こいでおんせん

[現在地名]中里村倉俣 小出

清津きよつ川の中流左岸、清津峡の入口にある。開湯は享和二年(一八〇二)。温泉開発につき脇野町わきのまち代官所への届書(藤ノ木家文書)に「小出新田地内山奥、清津川南岸より温泉涌出候処、近村より頭痛・疝気等之病人汲湯致し、入湯仕候得ハ平癒致候ニ付」として、険阻な岩場から出ているので、二〇〇間ほど川下へ導き開湯したいとある。小出新田は下船渡しもふなと(現津南町)の枝村である。文政一一年(一八二八)湯治場が出来たが、営業税が課せられた。このときの願書(同文書)によると、役所では村の申出金額を増額して、年々定納としたい意向であったが、村側では一〇年間の年季納税にしてほしいと嘆願している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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