小坂部郷(読み)おさかべごう

日本歴史地名大系 「小坂部郷」の解説

小坂部郷
おさかべごう

古代英賀あが刑部おさかべ(和名抄)系譜を引く中世の郷。幕府御料所であったが、郷内に新見氏の所領もあった。郷域は現在の小阪部おさかべから布瀬ふせに及んでいたようである。寛正五年(一四六四)将軍祈願所仏通ぶつつう(現広島県三原市)の一切経勧進奉加が、「小坂部 庄主」にも伝えられている(一一月一二日「備中国守護代連署触状案」東寺百合文書)。幕府御料所としての年貢銭は二〇〇貫文で、うち八〇貫文が御免物、残り一二〇貫文は給人への下行分など(文正元年一〇月日「蜷川親元幕府料所年貢等注文」蜷川家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android