小西似春(読み)こにし・じしゅん

朝日日本歴史人物事典 「小西似春」の解説

小西似春

没年元禄年間?(1688~1704)
生年:生年不詳
江戸前期の俳人通称は平左衛門。俳号は初め似春,晩年に自準と改める。別号,泗水軒。京都大宮に住したようだが,のち江戸本町に移る。晩年は下総行徳で神職に就く。俳諧は初め北村季吟に学び,のち西山宗因に私淑する。『続山井』(1667)以下季吟・宗因系の選集に多くの入集をみている。江戸に移住後は,松尾芭蕉とも交わり,江戸の新風派として活躍した。延宝7(1679)年冬,上方に行脚,諸家と連句を唱和して『室咲百韻』(『拾穂軒都懐紙』とも)を編み,帰府後には『芝肴』を編んでいる。晩年は隠遁,清貧を志向し,「世をとへばやすく茂れる榎かな」などの句を残している。

(加藤定彦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小西似春」の解説

小西似春 こにし-じしゅん

?-? 江戸時代前期の俳人。
京都で北村季吟にまなび,のち江戸にうつる。西山宗因に傾倒し,松尾芭蕉(ばしょう)らと交遊。延宝8年(1680)宗因らとの句集「山の端千句」を刊行。のち下総(しもうさ)行徳(千葉県)で神主となった。元禄(げんろく)年間(1688-1704)に死去といわれる。通称は平左衛門。別号に自準,泗水(しすい)軒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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