朝日日本歴史人物事典 「小野田守」の解説
小野田守
奈良時代の官人。唐国での安禄山の反乱を日本に急報したことで有名。天平19(747)年,従五位下になり,以後,外交官,外交畑を歩く。天平勝宝1(749)年,大宰大弐となり,5年新羅大使となる。帰国後も大宰大弐に再任された。天平宝字1(757)年遣渤海大使に任命され,翌年渤海使楊承慶ら23人をつれて帰国。このとき,唐で安禄山の反乱が起こったことを報告した。政府はこの報告を得て大宰府に命じて事変に備えさせたという。また遣新羅使として新羅へ赴いた折,新羅が礼を欠いたので使の任務を執行しないで帰国したとされている。
(鬼頭清明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報