基準値
8~20mg/dℓ(酵素法)
尿素、尿素窒素とは
尿素とは、蛋白質が体の中で分解されたあとの最終産物。尿素窒素とは、尿素の中に含まれる窒素分。尿素は肝臓でアンモニアから合成され、血液によって腎臓に運ばれ、糸球体で濾過されて尿中に排泄される。
腎機能が低下すると尿素窒素が増加する
高蛋白の食習慣でも尿素窒素が増加する
腎臓や消化器などの異常を調べる検査です。尿素窒素は生理的にも変動するため、基準値外なら病気との鑑別を行います。
腎機能が低下すると高値に
血液中の尿素は
基準値は8~20mg/dℓですが、腎機能が悪くなると尿素を尿中へ排泄できなくなり、血液中の尿素
ただし、腎機能(糸球体濾過率→参照)が正常の50~75%以下になるまでは、尿素窒素の上昇は軽微なため、軽度の腎機能障害の判定には適当ではありません。軽度の腎機能障害をみつけるためには、クレアチニン・クリアランスの検査(→参照)が必要です。
消化器出血は中等度の上昇、重症肝機能障害では低下
尿素窒素は、消化器や肝臓の病気を調べるときにも検査されます。
胃潰瘍やがんなどで小腸や大腸に出血があると、血液とともに消化管に出た蛋白質が分解されてアンモニアになり、これが肝臓に運ばれて尿素が余分に合成され上昇します。ただし、その程度は腎機能障害に比べると小さく、50mg/dℓ以上にはなりません。
一方、尿素は肝臓で合成されるため、劇症肝炎などの重症肝機能障害があるときには合成能力が低下し、低値になります。
高蛋白食で上昇、妊娠で低下
尿素窒素は、血清を用いて、酵素(ウレアーゼ)が入った試薬と比色計を用いて測定されます。
尿素窒素の値は、病気以外でも変動します。食習慣の影響を受け、高蛋白食を多く摂取する人では上昇します。
一方、妊娠している人では、循環血液量が増えるために尿素窒素が薄められたり、胎児の発育に利用されるために低下します。
検査当日の飲食は普通にとってかまいません。
境界値では継続して月1回の診察と検査
生理的変動が考えられる場合は、数日以内に再検査します。
境界値(20~25mg/dℓ)の場合は、継続して月1回の診察と検査が必要で、激しい運動は行わず、
また、腎機能障害などが急性憎悪した病態では毎日でも測定し、慢性の病態でも月1~2回測定して状態を把握します。
疑われるおもな病気などは
◆高値→腎機能障害、消化管出血など
◆低値→肝機能障害(肝硬変、肝臓がんなどの広汎な障害)など
医師が使う一般用語
「ビーユーエヌ」「バン」=blood urea nitrogen(尿素窒素)の略BUNから
出典 法研「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」四訂版 病院で受ける検査がわかる本について 情報
出典 あなたの健康をサポート QUPiO(クピオ)生活習慣病用語辞典について 情報
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