屋裏郷(読み)やうちごう

日本歴史地名大系 「屋裏郷」の解説

屋裏郷
やうちごう

和名抄」所載の郷で、同書高山寺本・名博本では尾裏とするが、「出雲国風土記」に屋裏郷とある。諸本とも訓を欠くが、ヤウチであろう。風土記によれば大原郡八郷の一つで、郡家の北東一〇里余に郷長の家があり、地名は所造天下大神が矢竹を植えたことに由来し、初め矢内やうちであったが、神亀三年(七二六)屋裏に改めたという。天平六年(七三四)の出雲国計会帳(正倉院文書)に屋裏郷賀太かた里戸主額田部宇麻呂とみえるが、この賀太里は現大東だいとう町の加多かた神社の鎮座する地とされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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