山役(読み)ヤマヤク

デジタル大辞泉 「山役」の意味・読み・例文・類語

やま‐やく【山役】

江戸時代小物成こものなりの一。村中入会山などで伐採した木を対象に賦課された。

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関連語 名詞 実例 初出

精選版 日本国語大辞典 「山役」の意味・読み・例文・類語

やま‐やく【山役】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、村中入会山の材木を対象に課された小物成。米や金で納める額(山役米)が決定すると、材木がなくなっても免除されなかったので、山高に課される山年貢と混同されやすかった。
    1. [初出の実例]「山自前取様の事尋候へば」(出典梅津政景日記‐慶長一七年(1612)閏一〇月一七日)

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世界大百科事典(旧版)内の山役の言及

【墓】より

…墓は山神に簡単な祭祀をしてから掘る。この作業を山役という。壙中を掘って底部を松の葉で掃き清め,この中に棺を納める。…

【小物成】より

…これらの雑税には大別して,(1)狭義の小物成,(2)浮役(うきやく)の2種が含まれていた。(1)狭義の小物成は,山林原野,河海池沼など,検地を受けない土地を対象として賦課されたもので,この中には例えば山年貢,野年貢,草年貢のように,対象地の面積(反別)を計測してこれに課したものと,山役,山手米,野手米,海役,池役などのように,反別を定めることなく,高外地の用益権に賦課したものがある。また,漆年貢,櫨(はぜ)年貢,茶役など,高外地に生育する草木の用益に対して課す場合もあった。…

※「山役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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