山王沼新田(読み)さんのうぬましんでん

日本歴史地名大系 「山王沼新田」の解説

山王沼新田
さんのうぬましんでん

[現在地名]川口市赤山あかやま

赤山陣屋東端に隣接し、後背湿地に含まれる。陣屋敷地と台地とは比高約一〇メートルで、要害の地としての役割をもつ。しかし江戸時代中期以降はその役割を認められなくなり、沼は山王社(現日枝神社)御手洗池として残し、その周辺は払下げられて開発が進められていった。宝暦五年(一七五五)関東郡代伊奈忠宥は沼の一部も山王沼新田として開発し、山王社に寄付したという(風土記稿)。開発された田畑は七反余で、赤山周辺の百姓源八ほか三人によって請負われ、当初から定免地として五石余が高付されている(「山王沼新田田畑高入定免一件帳」慶応義塾大学蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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