赤山(読み)あかやま

日本歴史地名大系 「赤山」の解説

赤山
あかやま

[現在地名]川口市赤山

新井宿あらいじゆく村の北に位置し、ほぼ台地上にある。北は赤芝あかしば新田、東は山王沼さんのうぬま新田。赤山領の本郷で、古くは赤芝山と称したが、関東郡代伊奈忠治が陣屋を築いたのち赤山と改称したという(風土記稿)。寛政四年(一七九二)伊奈忠尊改易に伴って陣屋は取壊され、林野または耕地となった。忠尊改易後は幕府領となり幕末に至る(改革組合取調書など)家人の屋敷は宝永年間(一七〇四―一一)から逐次周辺の百姓に払下げられ、村管理の一部家人屋敷などを残して徐々に近隣百姓の耕地となっていった(文久三年「御林新開高請書」慶応義塾大学蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の赤山の言及

【新羅坊】より

…彼らが集団で居住した新羅坊は,東シナ海沿岸地方の楚州,徐州,登州などにあり,いずれも中国大陸と朝鮮半島とを結ぶ水路の要地にあたる。なかでも登州付近の文登県赤山村のものは,日本の天台僧,慈覚大師円仁が唐への旅の途上滞在し(839,845),その旅行記《入唐求法(につとうぐほう)巡礼行記》の詳しい記録によって知られる。当時,9世紀前半には国内の飢饉のため唐に流亡する新羅人も多く,また張保皋(ちようほこう)が東シナ海の海上権をにぎり貿易を独占して,その唐側の拠点の一つとして赤山がとりわけ繁栄した。…

※「赤山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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