日本歴史地名大系 「山香郡」の解説 山香郡やまかぐん 静岡県:遠江国山香郡遠江国の北部に位置した古代の郡。「和名抄」国郡部および「延喜式」にみえる。「和名抄」東急本に「也末加」の訓がある。現在の春野(はるの)町・龍山(たつやま)村付近を中心に、天竜川上流の山間部に位置し、天竜川沿いに北上すれば信濃国伊那(いな)郡に達する。「延喜式」民部省に遠江国一三郡の一つとして記される。同書(国立歴史民俗博物館蔵土御門泰重書写本など)の頭注に元慶五年(八八一)一〇月に磐田郡を割いて山香郡を置くとある。「和名抄」によれば、大峯(おおみね)・与利(より)・岐階(きかい)・気多(けた)の四郷からなる。郡家の所在地は不明だが、旧版「静岡県史」は天竜町二俣(ふたまた)(現天竜市)付近かとする。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by