川原沢村(読み)かわらざわむら

日本歴史地名大系 「川原沢村」の解説

川原沢村
かわらざわむら

[現在地名]長井市川原沢

草岡くさおか村の南、山山麓にあり、河原沢とも記した。天文七年(一五三八)の段銭古帳に「三十〆五百文 かハら沢」とみえる。同二二年一月一七日の伊達晴宗充行状(鮎貝文書)によれば、川原沢のうち惣領方の「卯花藤右兵衛尉分」「いきう在家」「辻之在家」、同じく庶子方の「さハはた在家」「白山田、おかへ在家」などが鮎貝兵庫頭に与えられ、守護不入を認められている。同年の晴宗公采地下賜録では兵庫頭のほかに当地に所領を有した者に松木式部少輔・中津川三郎四郎・大町孫五郎などがいた。元亀元年(一五七〇)五月には「長井荘河原沢村」などが亘理元宗・重宗父子に勲功の賞として加増された(性山公治家記録)。天正一二年(一五八四)の下長井段銭帳によると、下郡山蔵人主・蒲生五郎衛門の二人が川原沢庶子方段銭二貫六八七文を上納している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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