工業集積(読み)こうぎょうしゅうせき(その他表記)agglomeration of industries

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「工業集積」の意味・わかりやすい解説

工業集積
こうぎょうしゅうせき
agglomeration of industries

工業がある特定地区に集合して立地する現象。発生要因によって偶然集積と純集積に分けられる。前者は各工業がそれぞれの局地利益 (たとえば原料,消費市場,労働力,自然条件など) に牽引されて立地した結果集合したものであり,後者は集合することによって生じる利益を得ることを目的とする意図的集積である。しかし,集積が過度に進行すると,生産基盤施設の悪化や公害発生など不利益が増大するので,集積には一定限界がある。集積の程度を単位面積あたりの出荷額および人口1人あたりの付加価値額をもとに表わす指標として,工業集積度がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android