巻取(読み)まきとり

精選版 日本国語大辞典 「巻取」の意味・読み・例文・類語

まき‐とり【巻取】

〘名〙
① 前句付けで、一番の勝を得た者に与えられた、その評点の巻。
※雑俳・住吉みやげ(1708)「巻取にあやかろふとてなぶり物」
織物の経(たていと)巻軸に巻き取ること。また、織った布を布巻に巻き取ること。
③ 洗った布や衣服を二本のロールの間にはさみ、巻き取るようにして脱水する道具。
京染秘訣(1925)〈佐々成吉・高橋新六〉「手早く脱水機に入れて水気を取り去るか、又は巻取布(マキトリ)に巻いて」
④ 「まきとりがみ(巻取紙)」の略。〔現代術語辞典(1931)〕

まき‐と・る【巻取】

〘他ラ五(四)〙 巻いて取る。巻いて移し取る。
※地蔵十輪経元慶七年点(883)四「象、鼻を以て罪人の両の脛(ひざ)を巻取(マキトリ)て、空の中に挙上(あげ)て」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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