出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…皇帝の陵では1対の石獣を配するが,角の2本ある怪獣(天禄とよんでいる)を神道の左に置き,角が1本の怪獣(麒麟とよんでいる)を右に配する。この1対の石獣を先頭にして,その後に神道石柱1対,石碑1対を加えるのが帝陵の制度であった。それに対し,王公貴族墓では,石獅子1対,神道石柱1対,石碑1対であり,天禄と麒麟を置くことは許されなかった。…
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[王墓と帝王陵]
帝王陵の名に値する墓として,あるいは大規模な葬送儀礼が行われたことを示す墓として,かつて問題にされた墓を列挙してみよう。応神,仁徳に代表される古代天皇陵,殷の大墓,秦漢帝国以降の帝陵,朝鮮三国時代から新羅統一時代にいたる陵墓,西アジアのウルの王墓とウル第3王朝の陵,ペルシア帝国の王陵,ハリカルナッソスのマウソレウム,エジプトのマスタバやピラミッドなどが著名である。これらの墓は2種類に大別することができる。…
…秦の始皇陵はその頂点ともいうべきものであり,一個人のために方台形状の墳丘を築き(東西345m,南北350m,高さ76m),周辺に広大な陵園を設定し,その城壁外各所に多くの殉葬墓,兵馬俑坑を配置する。 前漢の帝陵は秦の制度を引き継ぎ,さらに発展させた。皇帝と皇后の墳丘を中心に,周辺に無数の眷属(けんぞく)や功臣の陪葬墓を配し,陵墓を管理する特別市街地ともいうべき陵邑(りようゆう)を設置する。…
※「帝陵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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