干し首(読み)ほしくび

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「干し首」の意味・わかりやすい解説

干し首
ほしくび

敵の男性の首級をあげてその頭骨抜取り,握りこぶし大くらいの大きさに収縮させた首。この干し首の慣行は,南アメリカのエクアドル東部からペルーにかけて広がる熱帯森林地帯に住むヒバロ族にみられ,ヒバロ語でツァンツァ tsantsaという。以前は広く行われていたものと思われる。縮小させるのに煮沸したり,脱水したりする複雑な加工工程がある。戦勝記念のトロフィーとして保存され,復讐の要素と結びついているが,根本的な動機は,獲得して加工した敵の首の精霊が幸運や豊饒をもたらしてくれるという信仰にあり,この意味では多くの首狩り習俗と共通している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む