デジタル大辞泉
「動機」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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どう‐き【動機】
- 〘 名詞 〙
- ① 物体や機械の運動がおこるきっかけ。動きのみなもと。また、動かす力。
- [初出の実例]「動機一発する者は、常に一定に向て、一直線を画行して、自ら止留することなく、動機至らざる者は、常に一定処に安在して、永静不動なり」(出典:暦象新書(1798‐1802)中)
- 「伝信機〈略〉既に鉄片の運動を得れば、其動機を針端に伝へて」(出典:西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉初)
- ② ( [英語] motive [フランス語] motif [ドイツ語] Motiv の訳語 )
- (イ) 倫理学で、対象または目的の観念に導かれた衝動や欲望をいう。〔哲学字彙(1881)〕
- [初出の実例]「こはその生受的なると後得的なるとを問はず意志の力とも称すべき者で、爰に之を動機と名づけて置く」(出典:善の研究(1911)〈西田幾多郎〉三)
- (ロ) 心理学で、行動をひき起こす意識的・無意識的原因をいう。〔教育・心理・論理術語詳解(1885)〕
- ③ ( ━する ) 事を発動させるきっかけ。人が意志を決めたり、行動を起こしたりする直接の原因、または目的。また、そのようなきっかけ、原因などを持つこと。
- [初出の実例]「恋人を離れては、其天才も神手も最早(もは)や発揮すべき動機(ドウキ)が無いのだ」(出典:恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉二七)
- ④ 芸術創作または学問上の研究にあたり、その意欲をそそるもとになる素材・思想。モチーフ。
- ⑤ 音楽で、楽曲の最小単位になる旋律の断片、または音型。通常主題のなかに含まれ、また主題と同義に用いられることもある。モチーフ。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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動機
どうき
motive
一般に、その時々の行為を引き起こす機縁となるものが動機とよばれる。日常の習慣的な行為では、動機がはっきり意識されていないこともあるが、ABいずれを選ぶべきかといった行為の選択に際しては動機が意識され、場合によってはその動機の善悪についての反省が行為の選択を左右する。
倫理学のうえで動機説とよばれるのは、行為の倫理的善悪は動機の倫理的善悪によって定まるとする見方で、道徳法則に対する尊敬を動機とした行為のみが倫理的に善(よ)いとするカントの見方は、その代表といえる。なお動機説に対立するのが結果説で、行為の倫理的善悪はその行為の結果の善悪によって定まるとする見方(たとえば功利主義)であり、動機説がどちらかといえば心情の善さを強調するのに対し、結果説は行為の結果に責任をもつことを強調する。ここに心情倫理と責任倫理の対立がみられるが、しかし心情倫理に属するとされるカントの倫理学も、行為の結果をまったく無視しているわけではない。
[宇都宮芳明]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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動機
どうき
motif; motive
音楽用語。「モチーフ」とも呼ばれる。音楽の楽曲形成における最小の性格的独立単位。旋律,リズム,和声などにおいてなんらかの特徴をもち,楽曲展開の核となる。ホモフォニーの音楽では2小節で1つの動機を構成することが多いが,さらにその内部が小さな部分動機に分れることもある。動機が4つ集って1つの主題が成立するのが普通。動機は楽曲中で分離され別のものと結びつけられたりすることにより,楽曲の発展に貢献する。特にソナタ形式の展開部において果す役目は大きい。
動機
どうき
motive
心理学用語。行動生起の内的な直接因の総称。要求,欲求,願望,意図などと同義に用いられることが多い。特に動因と混用されるが,内的な有機的不均衡に起因する場合には生理的動因といい,生理的動機とはいわない。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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普及版 字通
「動機」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の動機の言及
【モティーフ】より
…動機,動因と訳される。〈動きを与えるもの〉を意味する中世ラテン語motivumに由来する語で,まずは物体の運動に,ついで人間行動の動機([動機づけ])に,ひいては芸術用語として比喩的に用いられる。…
※「動機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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