平準行用庫(読み)へいじゅんこうようこ(その他表記)Ping-zhunxing-yong-ku; P`ing-chun-hsing-yung-k`u

関連語 ハン 名詞

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平準行用庫」の意味・わかりやすい解説

平準行用庫
へいじゅんこうようこ
Ping-zhunxing-yong-ku; P`ing-chun-hsing-yung-k`u

中国,元の財務官庁の一つ。平準行用交鈔庫の略で,平準鈔庫,平準庫ともいう。世祖フビライ・ハンは即位後中統交鈔を発行し,新鈔と昏鈔 (文字不明紙幣,破損紙幣) との交換や銀との兌換 (だかん) を司る交鈔庫を各地に設置した。交鈔の発行額増大につれて,中統4 (1263) 年金銀との兌換事務を専掌する平準行用庫を交鈔庫から分設し,同時に銀の私売買を禁じ,銀の国外流出を防止した。至大銀鈔の価格保持のための私売買解禁に伴い,至大2 (1309) 年平準庫は廃止され,同事務は交鈔庫が兼掌した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android