事務(読み)ジム

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 取り扱う事柄。仕事。つとめ。
※学問のすゝめ(1872)〈福沢諭吉〉四「人間の事務には政府の関る可からざるものも亦多し」 〔蜀志‐董和伝〕
② 役所、会社、商店などの、主として机上で行なう仕事。
※武家名目抄(19C中か)職名部「政所内評定の時に事務を評議せる由縁にて」
※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「事務を取らせて捗(はか)の往く者と言ったら、マア我輩二三人だ」
[語誌](1)日本の翻訳語に大きな影響を与えたロプシャイトの「英華字典」には affairs と business の訳語として「事務」が当てられている。この辞書を参考にした中村正直訳の「西国立志編」(一八七〇‐七一)や西周訳の「利学」(一八七七)に「事務」が見られる。
(2)ヘボンの「和英語林集成」では改正増補版(一八八六)から、また「言海」(一八九一)や「日本大辞書」(一八九三)にも見出し語としてあり、明治二〇年代には一般に定着したと考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

妨害運転罪

2020年に施行された改正道路交通法で新設された罰則。他の車の通行を妨げる目的で、車間距離の不保持、急ブレーキ、幅寄せや蛇行運転、対向車線からの接近や逆走をするなどの10の違反行為を妨害運転と定義して...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

事務の関連情報