広網遺跡(読み)こうあみいせき

日本歴史地名大系 「広網遺跡」の解説

広網遺跡
こうあみいせき

[現在地名]郡山市西田町鬼生田

阿武隈川右岸の丘陵(周囲の水田面からの比高一〇―二〇メートル)上に立地する奈良時代後半―平安時代の集落・窯業生産遺跡。昭和五九年(一九八四)の発掘調査により竪穴住居跡六一棟・掘立柱建物跡六棟、須恵器焼成の登窯跡三基、土師器焼成の小型平窯跡三〇基が検出され、多数の土師器・須恵器、鉄製品(刀子・紡錘車)・土鈴などが出土した。住居のうち六棟の床から断面漏斗状の轆轤軸木穴と粘土溜が検出され、轆轤土師器製作の工房とみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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