改訂新版 世界大百科事典 「座込み」の意味・わかりやすい解説
座込み (すわりこみ)
sit-down
労働者や労働運動団体員が,使用者や交渉相手のいる場所の周辺に座り込み,みずからの要求を広く社会に訴え,要求貫徹の決意を示そうとするデモンストレーションの一種。ストライキ中の工場や事業場から労働者が退去せず,スト破りの就労阻止やストライキの切りくずし防止を目的として,職場に労働者が居座る場合があるが,この場合はストライキの一種として,座込みストsit-down strikeと呼ばれる。なお,職場に労働者が居座ったうえ,さらに使用者を排除し労働者のみの管理のもとに生産や営業を続行しようとする場合は,生産管理(work-in。〈生産管理闘争〉の項参照)と呼ばれ,座込みストとは区別される争議戦術となる。
→デモンストレーション
執筆者:遠藤 公嗣
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報