庵治村(読み)おうじむら

日本歴史地名大系 「庵治村」の解説

庵治村
おうじむら

[現在地名]天理市庵治町

てら川と初瀬はせ川の中間、嘉幡かばた村南方に所在。「日本霊異記」巻中第三三に「大和国十市の郡菴知の村の東の方に、大きに富める家有り。姓は鏡作造なり」、康保四年(九六七)の尊勝院根本(所カ)領員数(東大寺続要録)に「横路庄」、貞永元年(一二三二)の僧玄尊田地去状(百巻本東大寺文書)に「奄治」、嘉禎二年(一二三六)の春日社司連署申状(春日社司祐茂日記)に「当社領掩治庄」、文永二年(一二六五)の比丘尼弐阿弥陀仏田地寄進状(百巻本東大寺文書)に「大和国城下郡西郷十一条一里十玖坪自東段目字加津磨田」、同一〇年の実操田地寄進状(同文書)に「治村字カツマタ」、永仁二年(一二九四)の大仏灯油料田記録に「アヲチ(中略)在大和国山辺郡東郷十条一里五坪 南辺」、法隆寺の一切経の第一一函には「于時応永二年乙亥二月九日 大和国城下郡於庵治東郷草屋筆走了」とみえ、さまざまな表記があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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