内科学 第10版 「延髄の症候」の解説
延髄の症候(脳幹障害の特徴)
1)Wallenberg症候群(延髄外側症候群(lateral medullary syndrome))(図15-2-7A):
髄節性症候としてⅨ麻痺(軟口蓋・咽頭の感覚低下),Ⅹ麻痺(カーテン徴候,嚥下障害,嗄声)およびⅧ麻痺(平衡障害,悪心・嘔吐)がみられる.長径路症候として病変と同側にHorner症候群,小脳性運動失調,顔面の温痛覚低下が出現し,対側上下肢・体幹に温痛覚低下が認められる.
2)Dejerine症候群(延髄内側症候群(medial medullary syndrome))(図15-2-7B):
髄節性症候としてⅫ麻痺がみられ,長径路症候として,対側上下肢の麻痺と深部感覚障害がみられる.[中野今治]
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報