引治村(読み)ひきじむら

日本歴史地名大系 「引治村」の解説

引治村
ひきじむら

[現在地名]九重町引治

町田まちだ村の北西方、万年はね山東麓にあり、北部で町田川が玖珠川に注ぐ。天正一四年(一五八六)一〇月二八日の田北統周知行預ケ状(志手文書)に「玖珠郡之内引地村役職并五ケ所坪付」とあり、島津軍との合戦での恩賞としてこの地などを野原久内允に預け置いている。慶長七年(一六〇二)日田郡・玖珠郡御預米帳(佐伯藩政史料)に引地村とあり、同(不明)一五石余作蔵などとみえる作蔵は有力百姓と考えられる。同八年山田やまだ菅原すがわら曳路村のうち三三三石が福岡藩主黒田長政室の化粧料となっている(筑前判物高控)正保郷帳に引治村とあり、田高四九三石余・畑高三九六石余で、山田郷に属し、日損所とある。元禄郷帳では枝郷の黒猪鹿くろいが村一二三石余・西にし村八一石余が別に記載されており、引治村としては高七〇九石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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