弘長寺(読み)こうちようじ

日本歴史地名大系 「弘長寺」の解説

弘長寺
こうちようじ

[現在地名]松本市寿 赤木

赤木あかぎ山丘陵の西山麓にある真言宗の寺。本尊は不動明王。創建年代は不詳。延慶二年(一三〇九)焼失、寛永三年(一六二六)僧憲悦が再興したという。

山号は赤木山、寺号の弘長は年号で、北条時頼巡歴の伝説をもち、寺紋も北条家の三鱗を用いている。寺の創始または中興は弘長年間(一二六一―六四)と推測されるが、諏訪上社の頭役を定めた嘉暦四年(一三二九)の鎌倉幕府下知状案(守矢文書)に「赤木郷赤木太郎入道跡」とあり、北条系赤木氏がこの地を領していた頃、赤木氏の祈願寺として建てられたものであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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