張り子(読み)はりこ

精選版 日本国語大辞典 「張り子」の意味・読み・例文・類語

はり‐こ【張子・張籠】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 木型に紙を重ね張って作り、乾いてから型を抜き取ったもの。また、竹や木組の上に紙を張り重ねて作ったもの。はりぬき。
    1. [初出の実例]「高倉院御時、張児為主上。不吉事」(出典禁秘鈔(1221)上)
  3. 男女が髪を調える際に髷(まげ)下地に用いる小物
    1. [初出の実例]「張籠(ハリコ)の一番が癈って張紙で、やぼに小さく結ふやつが当世だ」(出典:滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)上)
  4. 外見は強そうだが実は弱いもの、虚勢を張るものをののしっていう語。
  5. 張形をいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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