デジタル大辞泉 「小物」の意味・読み・例文・類語 こ‐もの【小物】 1 こまごまとしたもの。小さい道具類や付属品など。「小物入れ」2 つまらない人物。小人物。「小物は相手にしない」⇔大物。3 釣りで、小さい魚。つまらない小魚。「小物しか掛からない」⇔大物。4 劇場・寄席・遊郭などで、客に貸し出すタバコ盆・座布団・火鉢など。5 正式の料理以外に出す、ちょっとしたつまみもの。新香しんこなど。[類語]雑魚・雑輩・有象無象・匹夫・小人・小人物・鼠輩 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「小物」の意味・読み・例文・類語 こ‐もの【小物】 〘 名詞 〙① 小さい物。こまごまとした付属物。また、つまらないもの。⇔大物。[初出の実例]「あまり細工みてとかくすれば、果にはまれまれ物めかしかりつる所さへ失せて、何にてもなきこ物になるなり」(出典:無名抄(1211頃))② 劇場・寄席・遊郭などで、客または舞台に出すタバコ盆・座蒲団(ざぶとん)・火鉢・茶などをいう。また、勘定書きなどの主な費目に添えて請求するそれらの雑費。[初出の実例]「燈台(しょくだい)や火鉢が出りゃ小物(コモノ)の料目(つけ)をあんじる玉だから」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉九)③ 正式の料理以外にだす新香(しんこ)などのちょっとしたつまみ物。④ 釣りで、鯉(こい)、鱸(すずき)などの大魚に対し、鮒(ふな)、鱮(たなご)、鯊(はぜ)などの小魚。また、一般に同種の魚のうち、小さいものをいう。[初出の実例]「鰌も頗る荷沢山にて値も安く〈略〉汁物の小物(コモノ)同七八十銭を呼んで居た」(出典:東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉七月暦)⑤ その分野でたいした勢力や能力のない者。小人物。⇔大物。[初出の実例]「この連中は、対外強硬論者中の小ものではなかった」(出典:ニッポン日記(1951)〈井本威夫訳〉一九四六年四月二三日) ちいさき【小】 物(もの) ふんどし。下帯。[初出の実例]「褌 方言注云袴而無跨謂之褌〈音昆 須万之乃毛乃 一云知比佐岐毛能〉」(出典:十巻本和名抄(934頃)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例