影野新田(読み)かげのしんでん

日本歴史地名大系 「影野新田」の解説

影野新田
かげのしんでん

各務原台地の南西部、現在の航空自衛隊岐阜基地内に位置する。更木さらき八ヵ村入会地のうちの八ヵ村入会地に開かれた新田。北は中山道、南は三井みい山を挟んで上戸じようご村、西は台地下の三井村と二〇メートルの崖で接する。幕府の八ヵ村入会地の開発計画は、いずれも秣場の減少による村方の生産力減退を理由に行われなかったが、天明三年(一七八三)笠松かさまつ(現羽島郡笠松町)の吉田屋彦七が開発を願出た。しかし翌年からの影野地区一三町歩の開発許可に対し、八ヵ村庄屋は連名で中止の願書を提出し(「各務野新開発争論一件」手力雄神社文書)、開発に先立つ見分に対しては妨害行動も行っている(同五年「各務野新開騒動前野村惣百姓説諭請書」県立歴史資料館蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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