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酸性土壌 さんせいどじょう acid soil

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

酸性土壌
さんせいどじょう
acid soil

水素イオン濃度が水酸イオン濃度以上の土壌。実用的には pHが5以下のものをいう。土壌に水を加えて十分に振盪 (しんとう) したのちに上澄み液の pHが6以下の場合には活酸性という。また土壌に中性塩類 (普通は塩化カリ液) を加え十分振盪した場合に出てくる酸度は土壌が塩基に不飽和の程度の高いほど pHは低くなる。

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デジタル大辞泉の解説

さんせい‐どじょう〔‐ドジヤウ〕【酸性土壌】

酸性反応を示す土壌。雨の多い地方に多く、土壌中の塩基が流出したり、酸性物質が集積したりして生じる。耕作には適さない。酸性土。

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百科事典マイペディアの解説

酸性土壌【さんせいどじょう】

pHが6.5以下の酸性反応を示す土壌の総称。雨量の多い地域では,炭酸ガスを含む雨水によって土壌中の塩素が流出し,土壌コロイド粒子には塩基に代わって水素イオンが吸着され,土壌は塩基未飽和の状態になり酸性反応を呈する(無機酸性土壌)。
→関連項目アルカリ性肥料酸性肥料下肥

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岩石学辞典の解説

酸性土壌

酸性を呈する土壌で,pHが7より少ない土壌をいう[Ollier : 1959].土壌の酸性には,土壌中に遊離酸があり土壌の水懸濁液自体が酸性を示す活酸性の場合と,土壌の水懸濁液は強い酸性を示さないが塩類溶液で浸出すると酸性を示す潜酸性の場合の二種類がある[木村ほか : 1973].

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世界大百科事典 第2版の解説

さんせいどじょう【酸性土壌 acid soil】

土壌反応(pH)が酸性を示す土壌の総称。日本のように温暖多雨な気候条件下では,土壌中の遊離の塩基と土壌コロイドに吸着されている塩基は雨水によって容易に流亡し,そのかわりに水素イオンや置換性アルミニウムが吸着され,土壌は酸性土壌に移行する。土壌の酸性化は土壌母材や土壌コロイド,とくに粘土鉱物の種類によって影響され,石灰岩を母材とする土壌やモンモリロナイトのような吸着量の大きい粘土鉱物を含む土壌では酸性化しにくく,火山灰を母材とするバン土質土壌や花コウ岩を母材とする土壌では酸性化しやすい。

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大辞林 第三版の解説

さんせいどじょう【酸性土壌】

水素イオン指数(pH)が6.5以下の酸性を示す土壌。酸を遊離する腐植物質が集積したり、アルカリが流失・欠乏したりしてでき、湿潤な気候のもとで生じやすい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

酸性土壌
さんせいどじょう
acid soil

少量の土に蒸留水(通常、土の容積の2.5倍の水)を加えて測定した水素イオン濃度(pH)値が6.5以下のときの土壌。pH値6.0までは微酸性、5.5までを弱酸性、5.0までを中酸性、4.5までを強酸性とし、それ以下を極強酸性として、酸性の程度を区別する目安とすることもある。
 土壌の酸性は、基本的には多湿気候下の風化作用と、植物遺骸(いがい)の分解に伴う腐植酸の生成とに由来する。風化や植生の作用に乏しい砂漠または砂漠に近い地方には、ほとんど中性(pH7.0前後)または微アルカリ性の土壌が多いが、湿潤地方の土壌は種々の程度に酸性化している。ポドゾルの表層直下にはもっとも強酸性のA2層(E層位)があり、pH3~4に達するものもまれではない。温帯から熱帯にかけての褐色(かっしょく)森林土や赤黄色土も、A、B層に酸性(中~強)を呈するものが多い。日本はどこでも年間を通じて雨量が多いので酸性土壌が広く分布している。土壌の反応が酸性に傾くと、土壌粒子の表面に有害なアルミニウムイオンが吸着して植物の生育を害する。
 土に中性のカリウム塩を加えると、風化の進んだ土壌のpHはさらに低くなる傾向がある。これは土壌中のコロイド状粘土粒子が水素イオン(またはアルミニウムイオン)を吸着していたからで、このように塩化カリウムによって抽出された酸を測定する方法(置換酸性の測定)によると、潜在していた土壌の酸性がわかり、それによって土壌のおおよその風化度を知ることができる。酸性土壌は、硫化物の溶出の影響を受けた火山周辺地方や、干拓地の水田土壌などに局地的分布を示すことがある。
 酸性土壌は一般に農作物の生育に不利であるが、農作物の種類により酸性に弱いものとあまり酸性の害を受けないものとがある。酸性を好むものとしてはチャ、タバコ、サトイモ、イネ、クズ、ススキ、ツツジなどがあり、逆に酸性を嫌うものにチシャ、オオムギ、ホウレンソウ、ナス、ネギ、エンドウがある。また土壌の酸性度にあまり影響されない作物はダイコン、サツマイモ、トマト、ジャガイモ、カブ、コムギなどである。酸性土壌における作物の生育阻害要因としては、水素イオンそのものの害作用に加え、酸性で溶解してくるアルミニウムイオン、マンガンイオンの過剰障害、リン酸の不可給化、塩基、微量要素の不足などが知られている。これらのなかで、もっとも深刻なのはアルミニウムイオンの過剰障害である。この害を回避するにはpH5.5以上に土壌の水素イオン濃度指数を矯正する必要がある。[浅海重夫・小山雄生・渡邊眞紀子]
『橋本武著『酸性土壌と作物生育』(1981・養賢堂) ▽田中明著『酸性土壌とその農業利用――特に熱帯における現状と将来』(1984・博友社) ▽日本土壌肥料学会編『低pH土壌と植物』(1994・博友社)』

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