往き大名の帰り乞食(読み)ゆきだいみょうのかえりこじき

ことわざを知る辞典 「往き大名の帰り乞食」の解説

往き大名の帰り乞食

往きは大名のように豪勢に金を使っていくが、帰りには手持ちの金を使い果たして乞食のように惨めな状態になること。

[使用例] だからよ、いわねえこっちゃあねえ。そう毎晩、毎晩、首根っこの白い姐ねえやと酒じゃあ、帰りの五十三次が十次も来ねえうちに、素す寒かん貧ぴんになるなあ知れきってるって――やい、すると手めえは、何と吐ぬかしゃがった。行き大名のけえり乞食が、江戸っ児の相場だ?べらぼうめ、これから品川へへえるまで、水だけで歩けるけえ。金魚じゃあるめえし――[林不忘*口笛を吹く武士|1932]

[解説] かつては、庶民でも旅には相当な金を持って出るのがふつうで、当初は気前よく浪費しますが、予定外の出費もあって、最後は惨めな状況に陥るのはままあることでした。

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