往復・往覆(読み)おうふく

精選版 日本国語大辞典 「往復・往覆」の意味・読み・例文・類語

おう‐ふく ワウ‥【往復・往覆】

〘名〙 (古くは「おうぶく」とも)
① 行くことと帰ること。行って帰ること。また、そのみちのり。ゆきき。往反往返
田氏家集(892頃)中・和藤進士客中遇雪見寄「郷村咲我巴人曲、慙愧高才往復看」
※大観本謡曲・熊坂(1514頃)「少しこなたの茅原こそ、唯今申す者の古墳なれ、往復ならねば申すなり」
② ことばや手紙などのやりとり。応酬
※菅家文草(900頃)五・重和大使見之詩「自慙往復頻贈、定使魚虫草木嘲」 〔晉書‐向秀伝〕
③ 交際すること。ゆきき。
※若き日(1943)〈広津和郎〉三「私は〈略〉暫く杉野と往復しなかった」
※旅‐昭和五年(1930)八月号・広告「各等片道壱割引、往復弐割引」

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