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熊坂 クマサカ

デジタル大辞泉プラスの解説

熊坂

古典落語の演目のひとつ。「熊坂長範」とも。五代目三升家小勝が得意とした。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

くまさか【熊坂】

能の曲名。五番目物。作者不明。シテは熊坂長範の霊。旅の僧(ワキ)が美濃の赤坂にさしかかったとき,別の僧(前ジテ)に呼び止められ,今日はある者の命日だから弔いを頼むと言われ,その草庵に導かれる。見ると仏像はなく,なぎなたや鉄の棒が置いてあるので驚くと,この辺は盗賊が多いので用心に備えてあるのだと言い,僧の身であさましいことだなどと物語るが,いつかその姿も庵室も消えて,旅僧は野原にいることに気付く(〈語リ・クセ〉)。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

くまさか【熊坂】

姓氏の一。
○ 熊坂長範ちようはんのこと。
能の一。五番目物。牛若丸に討たれた熊坂長範を描いたもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

熊坂
くまさか

能の曲目。五番目物。五流現行曲。作者不明。旅の僧(ワキ)が美濃(みの)国(岐阜県)赤坂の里を通ると、所の僧(前シテ)が呼びかけ、さる者の命日を弔ってほしいと庵室(あんしつ)にいざなう。そこには武具が多く備えられ、不審を述べる旅僧に、物騒な里ゆえ往来の者の難儀を救うためと語る。夜も更けると僧の姿も庵室も消えている。松陰に夜を明かす旅僧の前に、熊坂長範(ちょうはん)の亡霊(後シテ)が現れ、大長刀(なぎなた)を振るい牛若丸と戦った無念の死を仕方話に語り、回向(えこう)を願って消えうせる。現在能の『烏帽子折(えぼしおり)』の事件を旅僧の幻想として夢幻能の形で描いた曲。同装の僧が対座する前段は他の能にない特色。哀愁と豪快さの対比と同居がみごとな佳作である。[増田正造]

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世界大百科事典内の熊坂の言及

【能面】より

…(2)は口を開いた阿(あ)形と,閉じた吽(うん)形に分けることができ,前者には飛出(とびで)の,後者には癋見(べしみ)の諸面があり,年たけて威力のある悪尉の諸種もここに入れてよいであろう。ほかに阿形では天神,黒髭(くろひげ),顰(しかみ),獅子口など,吽形では熊坂(くまさか)がある。能面の鬼類では女性に属する蛇や般若,橋姫,山姥(やまんば)などのあることが特筆される。…

※「熊坂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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