応酬(読み)オウシュウ

デジタル大辞泉 「応酬」の意味・読み・例文・類語

おう‐しゅう〔‐シウ〕【応酬】

[名](スル)
互いにやり取りすること。また、先方からしてきたことに対して、こちらからもやり返すこと。「杯の応酬が続く」「相手のやじに応酬する」
贈られた書状詩歌などに返事をすること。また、その返し。応答
[類語]受け答え応対やりとり口答え言い返す抗弁言葉を返す

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「応酬」の意味・読み・例文・類語

おう‐しゅう‥シウ【応酬】

  1. 〘 名詞 〙 相手の行為にこたえ報いること。
  2. 対立する意見、議論などを、互いにやりとりすること。また、相手の攻撃に対してやり返すこと。
    1. [初出の実例]「詩文の業を請ふ人には、知れるほどの事はかたりきこゆ。其の正削を求むれば、聊(いささか)其応酬(オウシウ)をなすは八口(はっこう)の家織ず、耕さざればしばらくこれを以てこれに代はるのみ」(出典:授業編(1783)序説)
    2. [その他の文献]〔王令‐旅次寄宝覚納師詩〕
  3. 書状、詩歌などの返しをすること。また、その返事、返歌
  4. 交際すること。接待すること。応対。
    1. [初出の実例]「使節の本領たる、交際の応酬、政治の廉訪」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉例言)
    2. [その他の文献]〔張道洽‐嶺梅詩〕
  5. 酒席での杯のやりとり。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「応酬」の読み・字形・画数・意味

【応酬】おうしゆう(しう)

応待。交際。やりとり。宋・陸游〔晩秋農家、八首、一〕詩 老來、事嬾(ものう)し 獨り應酬を廢するのみならず 門ち湖山なるも 亦復(また)出游すること罕(まれ)なり

字通「応」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android